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こんにちは、光町のふたば酒店です。
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チラシ

ちかごろ、トップページに載せているチラシを地域に配りました。 モデムの故障と私自身の行き詰まりが重なり、ホームページを長い間変えていませんでしたが、少し元気がでてきました。 老醜でお客さんに迷惑をかけないよう、家では童心に帰って酔って唱歌を独唱しています。 少しですがリニューアルしつつあるふたば酒店をよろしくお願いします。


松原さんと5年ぶりに飲む

2月末、廿日市の実家に帰った松原さんから電話があり、久しぶりにゆっくりやりましょうということになりました。翌日「もRiもRi」さんで、とことん「松原農園」の研究会を行いました。


私は、健康を考え? 安くて量が多い1.5L サンジョベーゼしか基本的に飲んでいなかったので「松原農園」を飲むのも久しぶりで、一番新しい2006は初めてでした。最初のヴィンテージは1995で、今日までブドウ造り、農業共々ワインの醸造も1年1年研究、試行、工夫の積み重ねで12年目の2006は飲み応えのあるしっかりした骨格を備えたワインに仕上がっていました。


発売当初、ミュラートウルガウというぶどう品種が、リースリングとシルバーナーを交配したドイツ系のぶどう品種なので自然に農業、醸造ともドイツワインを理想モデル(目標)としてきました。他のぶどう品種でも原産国から世界各地に移植すると各地の風土を反映した特徴を備えたぶどうになりワインになるように、ミュラートウルガウも火山灰地で粘土質のニセコ山麓では地表近くの浅いところでもミミズがいくらでもおり、土が栄養豊富で水分もある為、ぶどう樹も地中深く根を張る必要がなく教本に説明してあるようには根は深く迄伸びません。獲れたぶどうも豊かな地味を吸収したしっかりしたものになります。


醸造法もドイツ流を踏襲したものから自然に徐々に松原農園の風土を反映したものに移行していきました。2005年からは、一時発酵を終えたもろみの半分をさらに乳酸発酵させています。出来上がったワインは、酸が力強くなりすぐには酸をきつく感じる人が多いようで、もっと酸をやわらかくするか迷ったようですが「これでいいのでは」の奥さん(展代さんです)の一言で、今のワインに落ち着いたようです。 数ヶ月経ると酸も落ち着き料理とよく合う(特に日本料理全般、イタリアン等にも合う)価格以上の上質感さえ持つしっかりしたワインになっています。


2001、2004と飲み比べ、2006は3本空けましたがドイツの醸造法の影響をしっかり受けたワインからぶどうの個性をしっかり生かしたワインへの変化(発展)がよく分かり、基本的にアンバランスを全く感じさせない。2006からは「松原農園」ぶどうのキャパシティを生かす理想へ到達した醸造を感じました。 後で飲んだミディアムボディの赤ワインが軽く感じられたのは、驚きでした。
十数年の努力と苦闘の到達を祝い、喜び合って酒宴を終えました。


松原農園 松原農園だより第47号2008新年の号

 今年の始まりに臨んで…。昨年の言葉は、皆さんご存知のとおり、「偽」でした。食品業界に携わる一員として、とても恥ずべきことだと思います。その上で、今回の報道に接していて感じたことを書かさせてもらいます。


 「白い恋人」「ミートホープ」「吉兆」「赤福」「マクドナルド」…他にもたくさんありましたが、私はその中でも、菓子に代表される、「作った品物の使い回し」疑惑がとても気になりました。キーワードは「捨てる」です。


 私が気になったのは主に、「消費期限」「賞味期限」の書き換えや偽装です。理由のひとつは、「売れ残ってしまったから捨てるのはもったいない」でしょうか。偽装でそれを解消しようとしたことは明らかに犯罪ですし、「客をなんと思っているのか」ということで同情の余地はありません。でも、私はここでこの「期限」の成り立ち、今までの役割に、ちょっと引っかかったのです。そして「表示も守ること」で全てが解決したかのような顛末にも。


 そもそも、この「消費期限」「賞味期限」は、なんのために生まれたのでしょうか。これらは客観的なデータや立場でつけられたものではありません。昔は多くの商品にこんな表示はありませんでした。お店は自分の責任で売り、お客はある程度は自分の責任で買っていました。店頭で鮮度を見極め、経験で判断して買っていたのです。買ったあとには「目で見て」「臭いをかいで」使いこなしていました。「いつまで」は自己責任ですから、逆に品物の鮮度には気を遣っていたような気がします。


  今は、「消費期限=腐っちゃうかも期限」「賞味期限=まずくなるかも期限」があります。便利ですが、私たちはあまりにもそれに寄りかかりすぎてはいないでしょうか。これらはメーカーが「自己判断」で付けたものであり、「いかに短く付けても」非難されません。それを「売りにしている」ケースもよくあります。技術、環境はとても進化していると思うのですが。「赤福」を、消費期限である製造翌日までに食べられない方も少なくないでしょう。その短い消費期限は、どちらかと言えば、「新鮮・純粋」をアピールするための広告塔になっていたように感じます。私は必要以上の「逆偽装」だと思うのです。「期限の表示」は私たちの暮らしを守るためのものだったはずですが、いつの間にか私たち自身がそれらに踊らされていたのではないでしょうか。


  赤福の場合でもう1つ気になるのは、「冷凍保存」悪人論です。私の妻は赤福が大好き。なるほどその食感はなかなかのもので、さすがに老舗の味、と思っていました。それが冷凍保存→解凍した品ものがかなりあるのだと知り、いちばんに思ったのは「なかなかいい管理してるな〜」です。


  同じ加工食品生産者としては、「喜ばれる品物を、安く造る」という発想に全く違和感がありません。冷凍保存した上であのような食感を実現するには、時間のかかる試行錯誤があったと思うのです。それをうまく運用することで、無駄なく、たくさんの方に届けることが出来、従業員も誇りを持って働くことができているのなら、それは大いばりで「公表する」べき技術だったはずです。それを隠し、逆にごまかしや販路拡大の手段にしてしまったことこそが間違い。ですから解決策に「冷凍保存は以降全廃する」と見たときは、なんだか残念でした。冷凍技術を伝統の味に取り込むことはできるのではないでしょうか。


  松原農園はワインに自然な甘みと新鮮な風味を持たせるため、発酵前の果汁の一部(1割前後)を冷凍保存し、最後の工程でそれを解凍・添加します。伝統的なドイツワインの手法を、現代の技術・環境で取り入れたつもりですが、「全く自然」というわけではありません。どう思われますか?


  「赤福」は、冷凍保存をやめたわけですから、これからの商売は、「運が悪いと完売していて買えない」かもしれません。これはひとつの方法ですが、私が恐れるのは、売れ残りを「正々堂々と、捨てる」会社になることです。それは「正直」かもしれませんが、自慢できることでもないと思うのです。


  以前ケンタッキーフライドチキンが新聞に一面広告で「○分経ったら捨ててしまいます」と宣言しているのを見て、とても違和感がありました。「そんな無駄な…」と。売り切れでも、安売りでもいいじゃん…。それは今の資本の論理が許してくれないのでしょう。しかし、そこにこそ、これから温暖化を防ぎうる発想の転換があるのではないかと思うのですが。


  日本の捨てられる食材で、いったい幾つの国の難民が生きていけるのか、想像するのも空恐ろしくなります。規格や鮮度、そして「期限」にまでがんじがらめに縛られて、統計にも全く上がらない食品が畑でも、お店でも、そして家庭でも捨てられていきます。


  松原農園も傷んだぶどうの粒はつまんで捨てますし、鮮度にはとことんこだわります。ただ、だからこそ皆さんには一番いい状態でワインも、アスパラガスも味わっていただきたい。一つ残らず。そんなことをあらためて感じた昨年の出来事でした。


 
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